先日学校から車で約15分ほどの場所にあるフィジーの孤児院へ、留学生と一緒に寄付(服や日用品など)を届けてきました。
留学生が教頭先生に「フィジーの孤児院を訪問してみたい。」と相談したことがきっかけです。
その後スタッフを含め、教頭先生の協力もあり、無事に寄付を届けることができました。
子どもたちとの交流はせずに寄付を届けるという意味での訪問でしたが、準備までの過程を含めて自分自身を見つめ直すとても貴重な体験になったのではないのかなと思います。
その時の体験等をご紹介します。
目次
フィジーの「孤児院」について
フィジーの孤児院について
日本でいうと児童養護施設がフィジーでいう孤児院とされます。
カラーズの学校があるナンディには小さな孤児院も含めて2つの施設があり、生後2週間の赤ちゃんから17歳くらいまでの子どもたちがそこで生活をしています。
子どもたちは、約50%が育児放棄、約30%が両親から身体的な暴力などを受けた子どもたちが孤児院で暮らしています。
それぞれに暗い過去を持った子もたくさんいる中で、のびのびと暮らせる環境が整えられています。
今回訪れたのは「St Minas Children’s Home」
今回留学生と一緒に訪れたのは、学校から車で約15分ほどの場所にある「St Minas Children’s Home」です。
主要な道路からは少し外れた場所にあり、環境的にもとても落ち着いた場所にありました。
敷地もとても広く、教会や遊具など子どもたちが成長するためにはとてもいい環境で、整備されているなと感じました。
スクールバスのようなものもあり、設備や環境も含めてとても充実してました。
留学生の一言で
前回のダンス教室と同様に今回も学生さんの「〇〇がしたい」という一言で訪問が決まりました。
海外の孤児院について興味を持っていた学生さんが自ら教頭先生に相談したことがきっかけです。
教頭先生が今回訪問をした「St Minas Children’s Home」を紹介してくれました。
留学生の「〇〇がしたい」に先生やスタッフがサポートし、想いの実現に向けて手伝いをするのが「留学生ドリカムプロジェクト」です。
当日までの様子
買い出し
当日までに行った準備としては、寄付をする日用品や食べ物などの買い出しと学校の公式ボランティアとしても活動を続けている「Dream box(留学生が帰国前にいらなくなった服を回収する活動)」で集まった衣服の仕分け作業です。
St Minas Children’s Homeのホームページには子どもたちに必要なものや日用品や食べ物などの「寄付をお願いしたいもの」がリストになっており、誰でも閲覧できるようになっています。
そのリストを元に買い出しを行いました。
主に水、食器用洗剤、トイレットペーパーや缶詰など約100FJD分を購入しました。
この100FJDは帰国した留学生の募金から使用させていただきました。
当日までの様子
授業が終わり、放課後の時間を利用して留学生と一緒に寄付を届けにいきました。
今回は、子どもたちと交流するのではなく寄付を持っていくことが目的であったため、施設のスタッフの方に直接渡し、訪問は終了です。
とても喜んでくださり、特に飲み水が不足しているということも知ることができました。
日本とフィジーの孤児院(児童養護施設)を比較
寄付の壁
今回の訪問で日本とフィジーの孤児院について1番強く感じた違いは、なんといっても寄付側との壁です。
日本の児童養護施設について調べていると寄付そのものを受けつけていない団体や直接届けるのではなく、寄付を仲介する会社も多く存在し、寄付が叶っても間接的な寄付となる場合も多いんだなという印象でした。
一方で今回フィジーで訪問した施設のホームページには週単位で足りないものがリストとなって掲載されており、寄付だけでなく毎月支援ができるスポンサー型の制度も整っていました。
私たちでも寄付ができるという仕組みが整っていました。
建物と自然
日本の児童養護施設のイメージに比べると、今回訪問した孤児院とでは圧倒的に木や花、草などの自然の量が違うなと感じました。
孤児院自体が住宅街から離れた場所に位置し、芝生や花など自然の中でゆったりと過ごせる環境が整っていました。
建物もきれいに整備と掃除がされており、スタッフさんたちの気遣いが隅々まで行き届いているようでした。
仕組みなどは日本と似ている
ルールや受け入れている子どもたちの年齢層などの面に関しては日本のルールや仕組みと同じような印象でした。
それぞれの子どもたちに暗い過去がある中で、スタッフの方たちも一緒に生活をしながら保護者の代わりとなって時には叱ったり、褒めてあげたりしていました。
滞在時間は短かったですし、子どもたちとは直接交流はできませんでしたがスタッフの方が子どもたちと話す姿を見て強く感じました。
【まとめ】喜んでくれた姿を見て
お菓子なども購入し、それを直接子どもたちに手渡すことはできませんでしたがスタッフの方はとても喜んでくださいました。
私を含めて留学生も初めて孤児院を訪れ、「訪問できてよかった」という感想をいただきました。
留学生の一言から始まった企画でしたが、私自身もとても充実した時間を過ごすことができました。